キャリアパスとは、社員が将来的にどのような役職・専門領域・スキルレベルへと成長していくかを示した職業的な道筋を指します。企業が人材育成や人事評価の基準として活用するほか、社員自身のキャリア形成を支援する指針としても重要な概念です。
キャリアパスの仕組みは、企業が職種ごと・等級ごとに必要なスキルや経験、成果要件を定義し、成長に応じて昇進・異動・専門職化などのステップを設定する形で構築されます。これにより、社員は自分の将来像を具体的に描けるようになり、組織としても人材育成や配置計画を体系的に進めることが可能になります。
【キャリアパスの主な種類】
- 職能型キャリアパス:スキルや専門性の深化を重視(例:エンジニア → シニアエンジニア → 技術リーダー)
- 職務型キャリアパス:職務範囲や責任の拡大を重視(例:営業担当 → 営業マネージャー → 営業部長)
- 専門職・管理職併用型:管理職だけでなく専門職としての昇格ルートを併設するタイプ
キャリアパスを明確にすることで、社員は成長目標を持ちやすくなり、モチベーション向上や離職防止、育成の効率化につながります。一方で、現場の実情や個人の志向に合わない設計を行うと、形骸化しやすくなる点には注意が必要です。
【注意点】
キャリアパス制度を運用する際は、「昇進のためのルート」ではなく、多様なキャリア形成を支援する仕組みとして設計することが重要です。個人の適性やライフステージに応じた柔軟な選択肢を設け、定期的に見直すことで、社員の自律的な成長と組織の発展の両立が図れます。
キャリアパスとは?制度の必要性や描き方、具体例を解説|はたらくWell-being(はたらくウェルビーイング)ってなんだろう? | PERSOL(パーソル)グループ
