買い手市場とは、労働市場において「求職者の数が求人の数を上回る状態」を指します。
つまり、企業が多数の応募者から人材を選べる状況であり、採用側(買い手)が有利な立場にある市場環境です。売り手市場の反対の概念として使われます。
買い手市場は、景気の低迷や企業の採用抑制、雇用の縮小などが原因で発生します。求職者にとっては就職・転職の難易度が上がる一方、企業は採用コストを抑えつつ人材の選択肢を広げられるという特徴があります。また、経済や産業構造の変化により、一時的に特定業界だけが買い手市場となるケースもあります。
【買い手市場が見られる主な場面】
- 景気後退期における新卒・中途採用
- 業績不振企業の採用抑制期
- 人件費削減や自動化が進む産業領域
- 一般事務・販売職などの応募集中職種
【注意点】
買い手市場では企業が選ぶ立場にあるため、採用基準が高くなりやすい傾向があります。しかし、過剰な選別や採用条件の硬直化は、優秀な人材を逃すリスクを伴います。将来の売り手市場への転換を見据えた、長期的な人材戦略が重要です。
採用条件とは?基本的な考え方と決定のための手順・注意点を解説 – d’s JOURNAL(dsj)- 理想の人事へ、ショートカット
