面接手法とは、採用活動において応募者の能力・適性・人柄を評価するために実施される面接の方法や形式を指します。採用目的や職種に応じて、評価基準や進行方法を体系的に設計することで、より客観的かつ公平な採用判断を行うための仕組みです。
面接手法の仕組みは、主に「面接形式」と「評価アプローチ」の2つの観点から構成されます。形式には、応募者1名と面接官が対面する個人面接、複数の応募者を同時に評価する集団面接、人事・現場・経営層がそれぞれ行う段階面接などがあります。
評価アプローチでは、応募者の過去の行動に基づいて質問する構造化面接(コンピテンシー面接)や、自由な対話を通じて人物像を探る非構造化面接などが代表的です。
【代表的な面接手法の種類】
- 構造化面接:質問項目と評価基準を統一し、面接官間のばらつきを減らす手法
- 非構造化面接:自然な会話を通じて人柄や思考の柔軟性を把握する方法
- 行動面接(Behavioral Interview):過去の経験から行動特性を引き出す
- ストレス面接:あえて緊張感を与え、ストレス耐性や対応力を確認する
- グループディスカッション:複数人で課題解決や意見交換を行い、協調性・論理性を評価する
面接手法を明確に選定・統一することで、採用の公平性や再現性が高まり、ミスマッチ採用や属人的判断のリスクを軽減できます。また、オンライン面接やAI面接など、新しいテクノロジーを活用した手法も広がっています。
【注意点】
面接手法は目的や職種によって最適解が異なります。形式や質問内容を誤ると、応募者の本質的な能力を見抜けない場合があります。重要なのは、企業が求める人物像を明確にし、それに合った評価手法を選定することです。面接官への研修や評価基準の統一も、信頼性の高い採用活動を実現するうえで欠かせません。
